2006-02-03から1日間の記事一覧

「届かない手紙、運命的な不邂逅」

毎年冬が来ると、「寒いから年賀状を配らずに捨てた」という馬鹿が現れる。 世界でいちばん悲しいのは、届かない手紙だ。 年賀状程度ならまだましだけれど、ひとは手紙というものに、とてもとても強い気持ちを、想いを、願いを込めて託して送る。手紙が届か…

「楠は見ていた」

楠はみていた楠はみていた。 何年も。 何十年も。この道を通るひとたちを。雨の降る日も。 雪の舞う朝も。 風の泣く夜も。 人々の別れがあった。 人々の出逢いもあった。ときには涙も。 ときには優しいほほえみも。ひととひととが触れあうぬくもりもあった。…