某BBSに投稿した文章。


さて、閉鎖病棟というのは、社会から完全に独立した社会です。
もう、「別世界」と言っても過言じゃない。
何しろ、そこでのことは、一般社会に漏れることはほとんどないのですから。
守秘義務」という壁でね。波風立てないマスコミなど、絶対採り上げることはないでしょう。

●●(名前を出すのは自主規制)さんの書き込みで、一番俺が訴えたいなと思ったことは、これです。

>患者は不満を口にだしても、病気扱いされ、さらに病院嫌いになってしまいます。

これは本当にあります。俺が、実際に、この目で目の当たりにしてきました。

不満を言うこと=「まだ不安定」と見なされてしまうんです。
「退院させてほしい」などと訴えようものなら、それ自体が病気とみなされてしまう。
担当医師に「いいかげんにしてくれ」などと怒ろうものなら、終わりです。

病棟内では、「何でもはいはい言うこった」というのは、定説というか、暗黙の了解になっています。
うかつに「症状」を増やされてはたまったものではないのですから。

そして何より恐ろしいことが、そうして「はいはい」人間になっていくうちに、本来の自分が解らなくなってしまうということです。

これは間違いなく、施設病(ホスピタリズム)のひとつです。

少し前、コミック「ブラックジャックによろしく」の最新刊の精神科編で読んで「やっぱりな」と思ったのですが、
精神病院にとって患者は、「資産」という考えが当たり前になっているようです。
よほど良心的な病院でなければ。

馬鹿みたいに当たり前のことですが、
「病院」なのですから、看護士の方々には、入院している人たちが
一日も早く退院して元気になってほしい、という意識を持ってもらいたいと思います。

※ただ、いちがいにそうも言えないことは確かです。
現実に、「家族が患者の退院を望まない」というケースの数も、半端じゃありません。

それに、本当に入院した患者のことを考えてくれる、まともな先生も
います。その先生がいなければ、俺は今でも閉鎖病棟の中で毎日昼寝し続けている日々を送っていることでしょう。

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